今回は実は某高専(高等専門学校)出身の僕が、高専をおすすめするだけの記事です。
- 親兄弟と離れたい
- 工業高校に行きたいけど進学校を勧められる
- 髪染め、ピアス開けたい
- バイク乗りてー
- 紗倉まなが好き
- 工業系のエンジニアになりたい
そんな悩める中学生たちには高専だよ
目次
大学とおんなじだからほぼ校則なしで自由
高専は高校と同じく中学卒業後に入学できる学校なんだけど高等教育機関と言って大学と同じグループに入っている学校。
だから5年生まであるけれど、卒業後は準学士という短大卒と同じ学歴になる。
大学と同じということは
- 制服を絶対着る必要が無い
- 頭髪検査無い
- 免許取得の制限が無い
という無い無いづくし。最高。
髪を染めたい人は何色でも染められるし、髪を伸ばしたい人はいくらでも長く出来る。
ピアスもたくさん付けれる。
構内乗り入れの制限は学校によってありますが、バイクや車の免許を好きなタイミングで取ることも出来ちゃう。
指定の制服はありますが、普通に私服で登校できます。
暑い日はTシャツで通えるし、寒い日はどんだけ厚着しても大丈夫。実際はめんどくさくて3年までは制服で行くことが多いですが。
ちなみに高専生(Kousensei)なので女子生徒は20歳までJKです。これはポイントがでかい!
寮生活は親兄弟がいないから自由?
高専は各都道府県に1校(実際は商船高専もあるので地域によって違う)ずつあります。
しかし、高専は「5年間缶詰め状態で勉強させる」というコンセプトのために学校がかなり辺鄙な土地に建てられていることが多いです。
そのため学校まで遠いから通学が難しいという生徒のために学生寮が完備されています。
寮生は食事以外は全部自分でやります。といっても掃除と洗濯くらい。
学生寮での生活は15~20歳までの男たちが数十人も屋根の下に住んでて楽しくないわけが無い。(もちろん女子寮もあります)
僕は毎日友達の家に遊びに行っているような感覚でした。
1,2年の間は厳しいルールや先輩寮生のシゴキ(指導といいます)があったりします。
具体的には↓
- 寮内で人が視界に入れば「聞こえる声」であいさつ
- 走ってはいけない
- テレビ無し(食堂のテレビのみ)
- 寮の部屋以外でケータイを見てはいけない
などなどのルールを破ると指導という形で3,4人の先輩に囲まれた状態で怒号を浴びせられます。
思い出は美化されちゃうので今になってはイイ思い出としか言えませんね。
そういう苦難を乗り越えたみんなで同じ釜のメシを食べ、フル○ンで大きな湯船に浸かってワイワイ、テスト期間はみんなで集まって勉強。
いやー楽しかったです。
他にも寮祭やBBQパーティなど寮によっていろいろイベントがあります。
親から離れるのは寂しく感じますが、だいたい月1くらいで僕は帰省していましたね。
基本的に2,3人の相部屋なので,自己なる慰めはトイレか同居人が不在のときが狙い目でした。
5年間自由に好きなことに打ち込める
5年間という長い期間を同じ学校、同じクラスのメンバーと過ごすことになります。
部活に入れば5年間やりこめますし「高専大会」という高専のみの全国大会に出ることも出来ます。
バイトも禁止ではないので好きにやれます。
一般的な高校で言うセンター試験、大学受験などの受験シーズンにはまったく影響がないのです。
資格の勉強をする人、僕みたいにスケボーをずーっとやるような趣味に没頭する人だっていました。
どれだけ自分のやりたいことをやれるかみたいな主体性が生まれるんじゃないでしょうか。
ちなみに高専と言えばロボコンも有名ですが、あれは部活動なので好きな人だけやってるイメージなのであんまりよく分かんないです。
色んな人が集まるし降って来る
寮生で入学する人もいるので、同じ都道府県内でも色んな人が集まります。
「コッチのほうが近い」という理由で他県から来る人もチラホラ。
そして高等教育機関なので専門学科を教えてくれる先生も教授や準教授レベルですごくておかしい先生が多いです。中には何やってるかわからない人もいますが。
逆に高専の先生に教員免許は不要なので一般科目の先生も教員免許持っていない人が多いです。まじで変人だらけ。
そもそも、大学受験は受けない前提のカリキュラムなので理系や専門学科の授業はともかく文系の授業はしょぼいです。
高専生は英語が出来ないことで有名です。
さらに高専は大学と同じなので単位制で赤点が「60点」と1年生からハードルが高いので留年生が多いです。
高専では留年が日常茶飯事。
僕たちは「上から降ってくる」と言います。
入学したときに3年生だった先輩が4年生とか5年生のときに降って来てクラスメイトになるとか毎年のことなんです。
逆も然り、入学時40人だった同級生が卒業時には半分しか残ってないなんてこともあります。
授業は実践的な実習から研究レポートまで様々
機械系の学科で言えば製図だと製図盤を使った手で書くところから製図用のソフトを使って図面を書く授業など基礎からキッチリ勉強します。
実習も工場実習と言って旋盤を使った金属加工や鋳造、溶接など現場の作業を実際に体験しながら勉強します。
4年生や5年生になると研究レポートを作る授業が増え、頭を使うことがより多くなります。
レポートの提出期限が被ると苦労しました。
5年になると大学と同じく、1年間それぞれの研究室に所属して論文を作るために研究を行います。
濃い5年間を過ごすことでより即戦力になるエンジニアとして育つんです。
あんまり単位を落としすぎると4,5年で苦労します(経験談
将来の選択肢が自由
就職活動の時期になるとよく言われる「即戦力」というワード。
大学の工学部で学ぶことを15歳から勉強していますから、高専生はまさにエンジニアとしての即戦力が強みです。
どこの企業も高専生を欲しがっていて求人倍率は毎年10倍以上あります。
機械科や電気系の学科は特に就職先で困ることは少ないでしょう。
しかし、あまりにも高専生を欲しがる企業はブラックなところが多いです。大卒と同じレベルで人件費が安く済むという事情がウラには隠れています。
高専を卒業すると多くはメーカーに就職することになりますが他にも選択肢が豊富にあるのも高専の魅力です。
専攻科というさらに2年間高専で勉強や研究をするクラスへ進学したり、ほかの大学の3年生に編入するパターンもあります。
そのほかにも高専が合わなかったり、ほかの道に進みたい人のために3年生で高卒の資格を取って卒業する人もいます。そういう人は就職や大学、専門学校に進学します。
また工業高校を卒業して高専の4年生に編入することもできます。もちろん編入試験がありますが、それクリアする猛者もいます。
これを上手く使うと工業高校→高専(4年生へ)→大学(3年生)→大学院なんてことも可能です。俗にいう学歴ロンダリングですが、これを実際にやる人はめちゃくちゃ勉強が出来ます。
自由だが責任の伴う5年間を過ごす高専
自由、自由と書きましたが自由には責任が伴います。
そもそも高専の倍率はかなり高いです。今も2~3倍はあるでしょう。自由を手に入れるにはそれなりの努力が必要なのです。
まぁそこまでしなくても普通の高校に入る方が女の子いっぱいいて楽しいと思います(笑
留年がよくあるという書き方をしましたが、親御さんにはめちゃくちゃ迷惑が掛かることです。その学費、寮費は誰が出してますか?
単位ギリギリで卒業しても後で困るだけです。僕がそうでした。
ドロップアウトした人もいますしね。
自由の中でどれだけ自分が頑張れるかがとても大事ですね。
しかし、この5年間で体験したことはとても有意義だったと思います。
連絡を取り合う人も多いですし、会社に入社したあとも他校の高専卒の人とも仲良くなりました。
不思議な連帯感を持つ高専というつながりをとても誇らしく思っています。
少し変わった自由が欲しい人、高専をおすすめします。
コメント
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