2020年オリンピックの新種目スケートボードで好成績を収めた日本勢
特に堀米選手については会場が地元であるということ、世界トップランカーたちとの接戦など想像できないプレッシャーの中で戦っただけに、優勝時は日本全国が沸いたように感じる。もちろんほかの日本人選手も同様のシチュエーションで戦ったのは間違いない。
SNSには日本人選手をたたえる書き込みが絶えない。解説者として関わった瀬尻さんのフランクな解説も話題だ。
試合内容については僕より詳しい記事がたくさん出ているし動画サイトにもあがっているのでこの記事では割愛する。(本当は書きたいけどね
さて、今回は一般的なスケーターである自分がオリンピックの感想や今後の影響についてダラダラ書いてみようとおもう。
カルチャーからスポーツへ
まず、僕個人の意見としてスケートボードとは「アート」であり「スポーツ」であり「遊び」であり、それらを含んだ「カルチャー」だということ。
かなり曖昧でせこい書き方になるが、十数年スケボーで遊んできた上での考えだ。
いわゆる「ストリートカルチャー」とか「カウンターカルチャー」としてまとめても良い気もするが一応こういう書き方としよう。
つまり、色んな要素が詰まっていてどれか1つに決めることは出来ないってこと。
やっぱり曖昧だけど。
映像や写真を撮って形にすれば「アート」だし、公園で仲間とワイワイ滑れば「遊び」、コンテストに出れば「スポーツ」
それぞれ、みんな好きなところで楽しもうねって感じがスケートボードだと思っている。
ほかの競技と比べて、出場国関係なく選手同士が仲良くしているところをみて驚いた人もいるはず。
オリンピックの正式種目として「スケートボード」決まったとき、少なくとも自分は「スポーツ」の要素が前面に出てしまい「アート」や「遊び」の要素が消えてしまうと不安を覚えた。
もちろんコンテスト自体は古今東西行われているものだし、メジャー所でいえばX-GAMESやエナジードリンクメーカー主催の大会など、点数を付けて優劣を競うことは珍しいことではない。
問題は全国ネットで放送されているため、視聴者の多くが素人であること。
実際に国の代表としてユニフォームを着て点数を気にしながら大技を決める姿を全国ネットで放映されるところを見るとスポーツだわとしか、感想が出てこなかったのは事実だ。
とある人は「スケートボードっていうよりハンドレール(手すり)っていう競技だったね」と言った。
もちろん、世界トップランカーたちが日本に集まりトリックを決めるシーンはめちゃくちゃ興奮したし、堀米選手の優勝シーンは一人で声を上げた。
スケートボードの新しい歴史のワンシーンだったと思う。
しかし、冷静になってあとから考えるとインパクトがデカすぎたように感じた。
これからスケボーブームが出てくるのかなーと思うけど、どうだろう。
今まで何度かブーム的なことはあったけど、そこから長続きしている人は僕の周りでは一人握りくらいかな。
イメージの変化
僕自身は普段、スケボーが認められている公園でスケボーを楽しんでいる。もちろん縁石などはヒットせずにみんなで作ったセクションを使用しているので施設自体は傷つけていないつもりではある。
オリンピックによってスケボー=専用のパークで滑るものという固定概念が根付いてしまうのではないかと不安になったが、今のところはそんなことはないっぽい。
まぁ自分はゴリゴリのストリート(街中)で滑っているわけではないので感じないだけかな。
散歩で通る人たちに「これってオリンピックでやってたやつでしょ」って話しかけられることはかなり増えた。
確実にオリンピックで良いイメージに変わっているし、自分が思っているようにあまり「スポーツ」の要素がゴリゴリ前面に伝わっているようではなかった。
まぁプロとアマチュアを同一で考える人はいないってことかね。
僕が考えすぎかも。
ローカルスポットの存続
自分が通っているローカルスポットのように公園の管理人や行政に掛け合って色んなルールを守りながらローカルスケーターが管理しているローカルススポットは多い。
初心者が増えると一番に問題になるのが利用の仕方やゴミのポイ捨て。
特にゴミについては「カッコイイ」を勘違いしたやつが一番やらかす問題。
昨年もコロナ渦の影響なのかオリンピックの影響なのかちょっとしたスケボーブームが起こり日本各地のスケートパークやローカルスポットでゴミのポイ捨てやスポットの使い方について注意を促す投稿がSNSで多く上がった。
自分も含めてローカルスポットを利用するスケーターは初心者への教育(?)をしっかりしていくしかないだろう。
このオリンピックによる快挙で行政がスケートパーク建設に乗り出してくれればよいが、ほかに税金を使うところは山ほどあるだろうし、なにより初心者から上級者まで利用できる施設にするにはかなりの土地が必要になる。
まぁパーク建設はちょっとした希望があるかな?くらいで見とくのが良いでしょう。
最後に
オリンピックの影響は今後も大なり小なりあると思う。というかむしろこれから。
都合の良い悪いことも出てくるだろう。
僕たちは今後も本音と建て前を上手く見極めながらスケボーを楽しむ日々に戻るだけ。